朝日教育セミナー2018「どう変わる、どう備える。
大学入試改革と社会で求められる力」を実施しました
2018年7月24日(火)朝日新聞名古屋本社で朝日教育セミナー2018が開かれました。「どう変わる、どう備える。大学入試改革と社会で求められる力」をテーマに、高大接続改革が目指す「社会で活躍する力」について3人の講師が事例を交えてお話ししました。
はじめに、朝日新聞社教育コーディネーターの一色清が「高大接続改革で求められている学力観」について説明しました。「旧来のものとは大きく変わり、急激な社会変化に対応できる力が必要とされている。その背景には経済界からの要請がある」と指摘。「企業による人材育成に余裕がなくなり、大学卒業までに実社会で活躍できる力を身につけることが求められるようになった。それにより、教科ごとの縦割り型から、より実社会の課題に近い教科横断型へと、教育の流れが大きく変わった」と解説しました。また、高校生の読解力不足が深刻な状況になってきていることにも触れ、「新しい学力を身につけるためには『社会への関心を持ち、物事のイメージを捉えること』『問題を読み取る読解力をつけること』が大事になる。論理的思考力を養うために新聞を積極的に活用してほしい」と話しました。
続いて、瑞穂高校や系列大学で国語やことばに関する授業を担当している樫内久義先生が、新聞を教材として活用する事例として「時事ワークシート」を使った授業を紹介しました。「活字離れが叫ばれているが、高校生はSNSやライトノベルなど、自分が興味を持てるものなら読んでいる」と、高校生の現状を分析。「新聞や評論も身近なものにしてほしい。想像力のもととなる知識を与えたい」と、新聞を授業に取り入れるねらいについて語りました。授業での使いやすさから「時事ワークシート」を採用したといい、実際に授業で使ったシートを手にしながら、「推薦・AO入試の小論文や面接、志望動機作成の対策に使った結果、理解力、読解力だけでなく、表現力を磨き、自分の意見も持てるようになってきた」と授業の効果を披露しました。また、「新聞の読み解き」シートに設けられている100字程度の記述問題は、「大学入学共通テストの記述問題対策としても有効ではないか」と話しました。
最後に、時事ワークシート編集担当者の竹中和正が、教材として新聞記事を選ぶ上では「1面、社会面、スポーツ面」などの分類ではなく、「初報、続報、まとめ記事」といった分類を用いていることを紹介し、それぞれの記事がどういった学力をつけることに向いているかを解説しました。
●講演資料は下記よりダウンロードいただけます。 ※肩書は開催当時
朝日新聞時事ワークシートfor schoolについて」
竹中 和正
朝日新聞社 教育事業部担当次長(朝日新聞時事ワークシート 編集統括)
朝日教育セミナー講演資料
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