村尾 信尚
学長直属教授 岐阜県出身/岐阜県立斐太高等学校
村尾信尚教授は12月4日、福岡市博多区の東福岡高校で、「激動する世界と日本」と題して生徒約190人に講義した。
村尾教授は「みなさんにはいろんな夢があるでしょう。夢をかなえようとする時、世界の動きと無縁ではいられません」と呼びかけ、日本の現状を数字で丁寧に説明した。
まず主要国のGDP(国内総生産)の推移のグラフを示し、2022年までの十数年で世界に占める日本の比率が半分以下になり、中国が約4倍近くになっていることを解説。「米国1強から米中が相争う不透明な時代になった。これが君たちが歩んでいく大きな時代背景です」と説明した。
次いで懸念している課題として、日本の低い食料自給率や化石燃料頼みのエネルギー事情、形骸化しているとされるNPT(核不拡散条約)体制などを挙げ、「(これらの問題解決に向けて)どれも動きが鈍く、非常に心配している」と話した。
より良い社会に変えていくためにできることとして、「二つの『券』を有効に使おう」と呼びかけた。有権者としての「投票用紙」と、消費者としての「日銀券(紙幣)」だ。「政党も企業も、選ばれないことにものすごい恐怖を感じる」と話し、見極めて投票したり製品を買ったりすることの大切さを説いた。
また、SNSが盛んな時代に一つの情報源に頼らずに複数のメディアを比較して「本当の姿」を見極めるスキルを身につける重要性を強調。最後に、「変化する社会をただ追いかけるのではなく、自分が何をしたいのか。じっくりと心の声と向き合って下さい」と話した。
事前学習してきた生徒たちは活発に質問した。講義を聴いた松岡葉介さん(17)は「買い物で社会が変わるという話が面白かった。お金の使い方も考えていこうと思いました」と話した。
関西学院大学
1889年、アメリカ人宣教師ウォルター・ラッセル・ランバスが設立。総合大学として14学部(神、文、社会、法、経済、商、人間福祉、国際、教育、総合政策、理、工、生命環境、建築)と14研究科を擁する。他者と対話し共感する能力を身につけ、よりよい世界の創造に向けて責任を担う世界市民の輩出を目指す。「AI活用人材育成プログラム」や「グローバルチャレンジ制度」など文理を問わず幅広く学べる。
●公式ウェブサイト https://www.kwansei.ac.jp
村尾 信尚
学長直属教授 岐阜県出身/岐阜県立斐太高等学校
村尾信尚教授は12月4日、福岡市博多区の東福岡高校で、「激動する世界と日本」と題して生徒約190人に講義した。
村尾教授は「みなさんにはいろんな夢があるでしょう。夢をかなえようとする時、世界の動きと無縁ではいられません」と呼びかけ、日本の現状を数字で丁寧に説明した。
まず主要国のGDP(国内総生産)の推移のグラフを示し、2022年までの十数年で世界に占める日本の比率が半分以下になり、中国が約4倍近くになっていることを解説。「米国1強から米中が相争う不透明な時代になった。これが君たちが歩んでいく大きな時代背景です」と説明した。
次いで懸念している課題として、日本の低い食料自給率や化石燃料頼みのエネルギー事情、形骸化しているとされるNPT(核不拡散条約)体制などを挙げ、「(これらの問題解決に向けて)どれも動きが鈍く、非常に心配している」と話した。
より良い社会に変えていくためにできることとして、「二つの『券』を有効に使おう」と呼びかけた。有権者としての「投票用紙」と、消費者としての「日銀券(紙幣)」だ。「政党も企業も、選ばれないことにものすごい恐怖を感じる」と話し、見極めて投票したり製品を買ったりすることの大切さを説いた。
また、SNSが盛んな時代に一つの情報源に頼らずに複数のメディアを比較して「本当の姿」を見極めるスキルを身につける重要性を強調。最後に、「変化する社会をただ追いかけるのではなく、自分が何をしたいのか。じっくりと心の声と向き合って下さい」と話した。
事前学習してきた生徒たちは活発に質問した。講義を聴いた松岡葉介さん(17)は「買い物で社会が変わるという話が面白かった。お金の使い方も考えていこうと思いました」と話した。
関西学院大学
1889年、アメリカ人宣教師ウォルター・ラッセル・ランバスが設立。総合大学として14学部(神、文、社会、法、経済、商、人間福祉、国際、教育、総合政策、理、工、生命環境、建築)と14研究科を擁する。他者と対話し共感する能力を身につけ、よりよい世界の創造に向けて責任を担う世界市民の輩出を目指す。「AI活用人材育成プログラム」や「グローバルチャレンジ制度」など文理を問わず幅広く学べる。
●公式ウェブサイト https://www.kwansei.ac.jp