深谷 良治
データサイエンス・AIイノベーション研究推進センター教授 愛知県出身/愛知県立千種高等学校
深谷良治教授は12月18日、鹿児島市の市立鹿児島玉龍中学・高校で「デジタルとグローバルの時代に 世界で勝てる文理融合人材」と題し、約600人を前に講義をした。
深谷教授は38年間、NTTで国内外のデジタルビジネスに携わり、2022年からは滋賀大データサイエンス・AIイノベーション研究推進センターに勤務。現在はセンター長として、デジタル技術で社会課題の解決を目指す研究の指導に努めている。
データサイエンスとはデータを抽出し、分析や解釈を行ったうえで、「実際に社会で役に立てる」学問。17年、滋賀大に日本で初めてデータサイエンス学部が創設され、その取り組みを「実践重視の価値創造を学ぶ場として文系と理系の融合したモデル」と紹介した。以降、各地でデータサイエンス系学部の創設が相次いでいるという。
滋賀大での実践例として、北海道沖合の遠洋カツオ竿(さお)釣り漁船にデータをもとに漁場予測を提供したり、救急車の出動データを元にした消防署の最適な地域分担を示したり、とデータサイエンスやAI(人工知能)を活用して取り組んでいるケースを解説した。
米国や豪州、中東、アジア諸国を渡り歩き、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と日本が評価された時代を知る深谷教授。それだけに「デジタルに関して日本が後進国になりつつある」と痛感している。スイスの国際経営開発研究所(IMD)の世界デジタル競争ランキングで、23年には64カ国中32位だった。「特に低評価だった指標は、データ分析とグローバル対応。それらを底上げしないと、再浮上はきわめて難しい」と指摘する。
そのうえで、明治維新で鹿児島出身の人材が活躍した歴史にふれつつ、「ぜひみなさんがデータサイエンスに興味を持ち、現状を打破してください」と語りかけた。
同高校3年の松清史弥さんは「データサイエンスの活用事例が生で聴けて、すごくよかった。大学でしっかり学んで、興味のある分野でいかしてみたい」と希望を語った。
滋賀大学
滋賀師範学校と彦根高等商業学校を源流とし、1949年に開学。滋賀県彦根市と大津市にキャンパスを構え、戦前からの伝統を受け継ぐ教育学部と経済学部、日本で初めて設置されたデータサイエンス学部がある。
●公式ウェブサイト https://www.shiga-u.ac.jp/
深谷 良治
データサイエンス・AIイノベーション研究推進センター教授
愛知県出身/愛知県立千種高等学校
深谷良治教授は12月18日、鹿児島市の市立鹿児島玉龍中学・高校で「デジタルとグローバルの時代に 世界で勝てる文理融合人材」と題し、約600人を前に講義をした。
深谷教授は38年間、NTTで国内外のデジタルビジネスに携わり、2022年からは滋賀大データサイエンス・AIイノベーション研究推進センターに勤務。現在はセンター長として、デジタル技術で社会課題の解決を目指す研究の指導に努めている。
データサイエンスとはデータを抽出し、分析や解釈を行ったうえで、「実際に社会で役に立てる」学問。17年、滋賀大に日本で初めてデータサイエンス学部が創設され、その取り組みを「実践重視の価値創造を学ぶ場として文系と理系の融合したモデル」と紹介した。以降、各地でデータサイエンス系学部の創設が相次いでいるという。
滋賀大での実践例として、北海道沖合の遠洋カツオ竿(さお)釣り漁船にデータをもとに漁場予測を提供したり、救急車の出動データを元にした消防署の最適な地域分担を示したり、とデータサイエンスやAI(人工知能)を活用して取り組んでいるケースを解説した。
米国や豪州、中東、アジア諸国を渡り歩き、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と日本が評価された時代を知る深谷教授。それだけに「デジタルに関して日本が後進国になりつつある」と痛感している。スイスの国際経営開発研究所(IMD)の世界デジタル競争ランキングで、23年には64カ国中32位だった。「特に低評価だった指標は、データ分析とグローバル対応。それらを底上げしないと、再浮上はきわめて難しい」と指摘する。
そのうえで、明治維新で鹿児島出身の人材が活躍した歴史にふれつつ、「ぜひみなさんがデータサイエンスに興味を持ち、現状を打破してください」と語りかけた。
同高校3年の松清史弥さんは「データサイエンスの活用事例が生で聴けて、すごくよかった。大学でしっかり学んで、興味のある分野でいかしてみたい」と希望を語った。
滋賀大学
滋賀師範学校と彦根高等商業学校を源流とし、1949年に開学。滋賀県彦根市と大津市にキャンパスを構え、戦前からの伝統を受け継ぐ教育学部と経済学部、日本で初めて設置されたデータサイエンス学部がある。
●公式ウェブサイト https://www.shiga-u.ac.jp/