ISEFとは
ISEF(アイセフ)=International Science and Engineering Fairは、世界60以上の国や地域から1,600人以上の高校生(9〜12grade)が集まり、科学の自由研究を競う世界最大級の大会で、毎年5月にアメリカの都市で開催されます。主催は、1921年に設立されて科学雑誌の発行や教育的な科学コンテストを手掛けてきた米国の非営利団体 Society for Science。大会では審査だけでなく、参加者同士が交流する機会も用意されています。
JSEC(高校生・高専生科学技術チャレンジ)は、日本からISEFに出場することのできる提携フェアの一つになっています。
◆【ISEF 2024】JSECから参加したメンバーの受賞結果はこちら
開催都市と日程
- ■アリゾナ州フェニックス/2019年5月12~17日
- ■カリフォルニア州アナハイム/2020年5月10~15日(新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて中止)
- ■完全オンラインで実施/2021年5月3~21日
- ■ジョージア州アトランタ/2022年5月4~13日(現地参加とオンラインのハイブリッド形式で開催)
- ■テキサス州ダラス/2023年5月13〜19日
- ■カリフォルニア州ロサンゼルス/2024年5月11〜17日
ISEFの各賞
研究分野別に設定された22のカテゴリーそれぞれに、1等賞(First Award)から4等賞(Fourth Award)までのグランドアワード(Grand Award) が選出されます。また、その中からカテゴリーごとに最高部門賞(Best of Category Award)が与えられます。
グランドアワード以外にも、多くの企業、学会、政府団体などが様々な独自の賞を設けています。
【→ISEF:賞の種類(英語)】
ISEFの研究カテゴリー
- Animal Sciences(動物科学)
- 動物行動、細胞分析、発生、生態系、遺伝学、栄養・成長、生理学、分類・進化、その他
- Behavioral and Social Sciences(行動・社会科学)
- 臨床・発達心理学、認知心理学、生理学的心理学、社会学的心理学、その他
- Biochemistry(生化学)
- 分析生化学、一般生化学、医薬生化学、構造生化学、その他
- Biomedical and Health Sciences(生物医学・健康科学)
- 診断学、治療学、医薬品開発と試験、疫学、栄養学、生理学および病理学、その他
- Biomedical Engineering(生体医工学)
- 生体材料と再生医学、生体力学、バイオメディカルデバイス、バイオメディカルイメージング、細胞組織工学、合成生物学、その他
- Cellular and Molecular Biology(細胞・分子生物学)
- 細胞生理学、遺伝学、免疫学、分子生物学、神経生物学、その他
- Chemistry(化学)
- 分析化学、計算化学、環境化学、無機化学、材料化学、有機化学、物理化学、その他
- Computational Biology and Bioinformatics(計算生物学・バイオインフォマティクス)
- 医学生体工学、計算生物学モデリング、計算進化生物学、計算神経科学、計算薬理学、ゲノミクス、その他
- Earth and Environmental Sciences(地球環境科学)
- 大気科学、気象科学、生態系に関する環境影響、地球科学(地質、プレート、火山、堆積学など)、水科学、その他
- Embedded Systems(組み込みシステム)
- 電子回路、モノのインターネット(IoT)、マイクロコントローラ、ネットワークとデータ通信、光学、センサ(工学)、信号処理、その他
- Energy: Sustainable Materials & Design(エネルギー:持続可能な材料・設計)
- 生物学的プロセスとデザイン、太陽光、エネルギー貯蔵、風水力発電、水素の発生と貯蔵、地熱発電、摩擦帯電と電解、その他
- Engineering Mechanics(機械工学)
- 航空宇宙および航空工学、土木工学、コンピューター力学、コントロール理論、地上車システム、生産工学-加工学、機械工学、船舶システム、その他
- Environmental Engineering(環境工学)
- バイオレメディエーション(生物を用いた環境修復技術)、土地改良、汚染防止、リサイクル・廃棄物管理、水質資源管理、その他
- Materials Science(材料科学)
- 生体材料学、セラミックスおよびガラス材料学、複合材料学、材料の理論とモデル化、電子・光学および磁性材料学、ナノ材料学、ポリマー、その他
- Mathematics(数学)
- 代数学、解析学、組合せ論・グラフ理論・ゲーム理論、幾何学および位相幾何学、整数論、確率・統計学、その他
- Microbiology(微生物学)
- 抗菌・抗生物質、応用微生物学、細菌学、環境微生物学、微生物遺伝学、ウイルス学、その他
- Physics and Astronomy(物理学・天文学)
- 原子・分子および光学、天文学および宇宙論、生物物理学、計算物理学および天体物理学、凝縮系物理学(物性物理学)、計測工学、磁性・電磁気およびプラズマ(工)学、力学、核物理学および素粒子物理学、光学・レーザー・メーザー、量子計算、理論物理学、その他
- Plant Sciences(植物科学)
- 農学、発生、生態系、遺伝学・育種、病理学、生理学、分類・進化、その他
- Robotics and Intelligent Machines(ロボット工学・知能機械)
- バイオメカニクス、認知システム、制御理論、ロボット運動学、機械学習、その他
- Systems Software(システムソフトウェア)
- アルゴリズム、サイバーセキュリティ、データベース、プログラミング言語、OS(オペレーティングシステム)、その他
- Technology Enhances the Arts(クリエーションのためのテクノロジー)
- ディスプレイ技術、人間情報交換、音楽と画像操作、ゲーム、3Dモデル、エンジニアリングエフェクト
- Translational Medical Science(トランスレーショナル医科学)
- 疾患検出と診断、疾患予防、疾患治療と治療法、薬剤候補同定と検査、前臨床研究、その他
JSECからの派遣
JSEC入賞者の中から代表に選ばれると、ISEFのファイナリストとして出場し、世界の優秀な高校生たちと競い合います。審査手順はJSEC最終審査と同じくポスター発表形式で、審査委員がブースに出向き、15分単位のプレゼンテーション審査を行います。全ての展示や書類、説明は英語で行われます。
12月のJSEC最終審査会の後、翌年5月のISEFまでの間に、英語の書類提出やプレゼンテーションの訓練など、JSEC事務局で様々なサポートを行います。
なお、12月のJSEC受賞時に高校3年生の方は、高校卒業後、大学1年生などの立場でISEFに出場できます。JSEC受賞時に高専3年生の方は、高専4年生でISEFに出場できます。