朝日新聞の朝刊1面の看板コラム「天声人語」を、見開き2ページの同じ字数・行数の原稿用紙に書き写します。それだけで知っている言葉が増え、文章力がつきます。
どなたにも使いやすいスタンダード版
- ①朝刊1面の「天声人語」を切り抜いて、貼ります。
- ②段落分けの記号である▼も含めて、1マスに1字ずつ書き写しましょう。ただし、年齢はかっこと数字で2マス分です。新聞製作上の都合で1行の文字数がノートのマス目と合わない場合があるので、その場合は行の末尾の文字に合わせて改行してください。最後の行の最後のマスでぴったりと終わります。
- ③メモ欄です。気になった漢字や言葉を書き出したり、感想を書いたり、その日の主要ニュースをメモしたり、自由に使えます。日記帳や家計簿代わりにも活用できます。
- 今まで流し読みにしていたことが、本当はよくわかっていなかったのだ、ということが天声人語を書き写しながら再度読み返すことによってわかりました。忘れていたことば使い、漢字など思い出すことができました。(東京都 70代 女性)
- メモ欄にその日の出来事を記入。日記代わりに続けています。(東京都 60代 女性)
- 子育てに追われる日々。毎日30分早起きをして書き写しています。唯一、無心になれる時間です。(愛知県 40代 女性)
- 専門学校の受験に小論文があるので始めました。写して、要約や感想を書いていると、だんだん読むのも書くのも速くなって、まとめるのがうまくなってきたと思います。(東京都 20代 女性)
- 国語の読解が苦手で先生に薦められました。写すだけで力がつくのか半信半疑でしたが、読み書きが速くなって楽しくなってきました。朝、ジョギングで頭を活性化してから書いています。(栃木県 10代 男性)
- 92歳でリウマチになり、思うような字が書けなくなりましたが、毎日書き写しを続けて、だいぶしっかりした字に戻りました。忘れていた漢字も書けるようになりました。(東京都 90代 女性)
続けると書く速度アップ そのわけは?
平塚農業高校初声分校(神奈川県三浦市)
「天声人語って知ってますか。今日はこれを全部写してもらいます」
三浦半島南部・神奈川県三浦市の県立平塚農業高校初声(はっせ)分校。16日、新1年生13人が参加し、天声人語書き写しノートを使った補習が行われた。金子幹夫総括教諭は2年前から、希望者を対象にした1年生の週1回の補習に新聞コラムの書き写しを採り入れている。
天声人語を読み、ノートに目を移して書く。書き写しはその繰り返し。金子教諭は、天声人語とノートの間を行き来する生徒の目の動きに着目した。時々、長く止まるのはなぜか。生徒の1人が「できるだけ長く文章を読みとって書くようにしている」と感想に書いていたことから、一度に捉える文字数と関係があるのではないか、と考えた。
2年目、16人の生徒をビデオ撮影し、うち1人の目の動く回数を数えてみた。10分間で書いた文字数は、初回の210文字から10回目には328文字に増えたが、目の動く回数は109回から95回に減っていた。一度に捉えた文字数が1.79倍になった計算。別の生徒もビデオで確認したところ、捉えた文字数が1.7倍に増えていた。
全文を書き写した際の16人の平均所要時間も、6回目には20分と、初回より9分短くなった。生徒たちのコメントには、使える言葉の数や時事問題への関心、集中力、忍耐力などが増した、といった感想もある。「サンプルは多くないが、書くスピードと捉える文字数は伸びている。勉強しやすくなる基盤となるのは間違いない」と金子教諭。「書き写しが生徒のどんな力を伸ばすのか。聞き取って書くなど、今年は新しいこともやってみたい」
(2015年4月21日 朝日新聞掲載)
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