JSEC2025 表彰研究作品

グランドアワード[文部科学大臣賞/科学技術政策担当大臣賞/環境大臣賞]

栗林輝

文部科学大臣賞 賞状、盾、研究奨励金

栗林輝
(市立札幌開成中等教育学校)

マルコフ連鎖モンテカルロ法を用いた
リンク機構に関する研究

機械工学

 この研究では、物体の「点」と「つながり」に注目し、柔らかい構造から複雑な構造まで簡単にシミュレーションできる手法を開発しました。研究の着想は、リンク機構を用いた作品「ストランドビースト」にあります。調査を進める中で、このリンク機構が鳥の羽や折り紙とも同様であることが分かりました。確率的手法であるマルコフ連鎖モンテカルロ法を活用し、これらの動きを再現するシミュレーションに成功したという研究です。

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宮嶋櫂

科学技術政策担当大臣賞 賞状、盾、研究奨励金

宮嶋櫂
(市立札幌開成中等教育学校)

ゲンゴロウ類の形態の進化・適応に対する
流体力学的考察

機械工学

 水生昆虫であるゲンゴロウ類を観察する中で大型種と小型種の形態が規則的に異なることを発見し、先行研究においても同様の傾向が指摘されていることに着目。その差異は周囲の流れ場への適応なのではないかと考え、流体力学の視点から数値解析を行いました。その結果、大型種と小型種それぞれが生息する流れ場へと適応したと考えられる抗力係数の数値が得られ、生物学における進化の概念を流体力学により検証することができたという研究です。

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五十嵐夕剛

環境大臣賞 賞状、盾、研究奨励金

五十嵐夕剛
(アメリカンスクールインジャパン)

半自律潜水艇を用いたマイクロプラスチック検出のための機械学習アルゴリズムの開発

ロボット工学・知能機械

 この研究は、マイクロプラスチックを検出する機械学習モデルと半自律潜水艦を組み合わせたものです。湖などの水域から指定座標のサンプルを採取し、SEM画像を用いた公開データセットに基づき、各プラスチックの毒性や濃度を分析します。最終的なプログラムでは、毒性を0〜1の数値で示し、3D図として可視化します。繰り返し課題として、リアルタイムでのカメラ解析や障害物回避、深度制御の限界が挙げられます。

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特別協賛社賞[花王賞]

山本大誠、坂井友貴

花王賞 賞状、研究奨励金

山本大誠、坂井友貴
(島根県立松江東高等学校)

下水処理由来の肥料原料MAPの熱分解反応:
アンモニアの損失を抑制する加熱条件
および雰囲気条件の検討

化学

 島根県では、下水中の窒素やリンをリン酸マグネシウムアンモニウム六水和物(通称:MAP)という結晶にして回収し、肥料原料として売却しています。この研究では、自作の装置を用いて雰囲気を制御しながらMAPを加熱し、高水蒸気圧または高アンモニア分圧条件下で、アンモニアを保持したままMAPの質量を36.7%低減できることを明らかにしました。この成果は、MAPに限らずアンモニアを含有する各種肥料原料の加工プロセスの最適化に重要な示唆を与えるという研究です。

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協賛社賞[JFEスチール賞/栗田工業賞/日本ガイシ賞/ソニー賞/デンカ賞/荏原製作所賞積/積水化学工業賞]

主催者賞[朝日新聞社賞]

植松菜生

朝日新聞社賞 賞状、研究奨励金

植松菜生
(桜蔭高等学校)

持続可能で美しい
金継ぎ3D点群データセットの提案

システムソフトウェア

 壊れたものを美しく生まれ変わらせるという金継ぎの魅力を、AIを通じて世界に伝えたいと思い研究を始めました。画像から自動的に金継ぎの3D点群データを作る仕組みを考え、何度も失敗しながら改良を重ね、作成容易性と審美性を兼ね備えたデータセットを作ることができました。一つのものを大切にする心や、金継ぎの持つ美しさを広め、持続可能な社会に貢献したいという研究です。

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特別協賛社奨励賞[花王奨励賞]

加藤豪

花王奨励賞 賞状、副賞

加藤豪
(東京学芸大学附属高等学校)

刺身断面の筋原繊維の微細構造と
構造色の関係に関する検討

動物科学

 刺身の断面には観察角度に依存する発色が見られますが、この発色の原因は表面の脂ではないことを明らかにしました。電子顕微鏡を用いた観察結果に基づいて作成したモデルから算出された理論値と実測値を比較した結果、反射スペクトルの波形がある程度一致するという結果を得ました。この発色が筋原繊維の周期構造による多層膜干渉に起因することを定量的に示唆したという研究です。

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皆川椋哉

花王奨励賞 賞状、副賞

皆川椋哉
(宮城県仙台第三高等学校)

ホウ砂を用いた粉末固化の研究

化学

 スライムを固めるときに使うホウ砂が火山灰、木炭粉末やガラス粉末などを固めることを発見しました。固める試料粉末に対して加えるホウ砂の量は物質量に換算すると試料粉末の30~50分の1の量だけです。そして固まった試料の強度は市販のコンクリートよりも強いことが判明しました。固まる原理はホウ砂から電離したテトラヒドロキシドホウ酸イオンの-OH基と試料表面に共通して存在する-OH基による結合と把握したという研究です。

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協力社賞[竹中工務店賞/パイロットコーポレーション賞/住友ベークライト賞/エクシオグループ賞/阪急交通社賞/朝日学生新聞社賞]

宮原知大

竹中工務店賞 賞状、研究奨励金

宮原知大
(東京都立立川国際中等教育学校)

都市度による市区町村経済の多層分析
―労働・消費・生活活動の重ね合わせとしての
都市構造の定量化―

行動・社会科学

 地理的な事象や、お金以外の側面は一般の経済学の分析で見落とされる場合があります。これに違和感をもち、地理経済学の立場で、お金ではなく人間の「活動」に注目した新たな都市分析手法を考案しました。都市内の活動の重なり合わせを都市度として定量化し、その総量、空間的分布が都市の豊かさにどう関係するのか分析し、小規模都市の創生におけるコンパクトシティの有効性を新たな分析枠組みの中から提唱したという研究です。

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堤くらら、吉田理紗

パイロットコーポレーション賞 賞状、研究奨励金

堤くらら、吉田理紗
(神戸女学院高等学部)

高精度な機械式プラネタリウムの製作
~最適な歯車の歯数の導出と実用に向けて~

機械工学

 デジタル式プラネタリウムが増えている中、機械式のプラネタリウムに価値を感じ、機械式の惑星投影機構である「惑星棚」の精度向上を目的としています。最適な歯車の歯数の組み合わせを見つけるプログラムを書き、計算量を削減しながら条件下で最も高精度な組み合わせを導き出し、また得られた結果を基にした試作機を、3Dプリンターを用いて製作し、その実現可能性も確認したという研究です。

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吉俣光、植田将大、伊達聖射

住友ベークライト賞 賞状、研究奨励金

吉俣光、植田将大、伊達聖射
(報徳学園高等学校)

硫酸水素ナトリウムを触媒とする
芳香族エステルの合成

化学

 硫酸水素ナトリウムを触媒として3種類の芳香族エステルを高い収率で合成しました。通常、エステルの合成には劇薬とされる濃硫酸を触媒として使用しますが、安全にエステルを合成する手法として、硫酸水素ナトリウムを使用し、どのようにエステル化の触媒としてはたらいているのかを明らかにしたという研究です。

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今井琥太郎、久保日梛太

エクシオグループ賞 賞状、研究奨励金

今井琥太郎、久保日梛太
(津山工業高等専門学校)

素数pに関する第k種完全数の研究

数学

 従来の古典的な完全数を含むような新たな完全数を定義し、それについて研究しました。今までの2という素数だけで定義されていた完全数を素数pでも定義できるよう一般化、新たにKI型完全数とpの倍数ではないブニャコフスキー完全数を発見したという研究です。ブニャコフスキー完全数は、双子素数や奇数の完全数の研究を進める重要な手掛かりになります。

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松本慎太郎、大塚雄日、神山瑠星

阪急交通社賞 賞状、研究奨励金

松本慎太郎 (大阪明星高等学校)
大塚雄日 (立命館慶祥高等学校)
神山瑠星 (兵庫県立長田高等学校)

低コスト自律型水中フロートの開発及び実証

環境工学

 地球温暖化は生態系に深刻な影響を及ぼしています。その実態を的確に捉えるには、水中の継続的な多点観測が不可欠ですが、従来の機器は高価で多点観測が難しい状況でした。この研究では、湖沼や沿岸域を対象に、独自開発の省電力浮力制御機構を備えた低コスト自律フロートを開発しました。自然環境での実証実験では、水深約90mの環境で水温分布などの詳細なデータ取得に成功し、精密な水中観測を可能であることを実証しました。

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小林匠、金子凌典

朝日学生新聞社賞 賞状、研究奨励金

小林匠、金子凌典
(神奈川県立小田原高等学校)

コガネムシ科甲虫類における起き直り行動

動物科学

 カナブンが建物内の床で仰向けのまま死んでいる所を見て、起き直ることができないのか?と疑問に思い実験した結果、やはり起き直ることができませんでした。しかし他のコガネムシ科の昆虫は起き直ることができたため、その様子をビデオ観察したり、解剖したりして、後脚の可動範囲が起き直り能力に関わっていることを発見しました。起き直り行動や脚の構造には、種ごとの適応が影響してきたと考えられるという研究です。

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主催者奨励賞[テレビ朝日奨励賞]

高口博之助

テレビ朝日奨励賞 賞状、副賞

高口博之助
(玉川学園高等部)

アカハライモリの皮膚自家移植
および再切除における皮膚再生機構の解析

生物医学・健康科学

 アカハライモリの皮膚自家移植後、皮膚の生着を確認しました。その後、移植皮膚中部を再切除し、皮膚色の違いを指標として再生機構を解析しました。赤色の腹部皮膚を移植した部位を再切除した結果、再生したのは、移植前の色調とは異なる黒色の皮膚でした。再生皮膚の色調および組織的特徴が背部皮膚と一致した事実から、再生皮膚の色調は、表皮ではなく真皮層の細胞によって決定されることが示唆されるという研究です。

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審査委員奨励賞

小西正記、義家紗更、西薗歩

審査委員奨励賞 賞状、研究奨励金

小西正記、義家紗更、西薗歩
(名古屋大学教育学部附属高等学校)

月・太陽潮汐力の測定を目指した
静止振り子装置の開発
-地球が変形する固体地球潮汐による
地表傾斜の測定-

物理学・天文学

 潮の満ち引きを生じさせる潮汐力は、人が直接感知できないほど微小な力です。そこでこの研究では、潮汐力の水平成分を、静止振り子を用いて測定することに挑戦しました。振り子の変位を電圧に変換するブリッジ回路を構成し、測定装置の温度変化や周辺ノイズの影響を低減しました。測定された振り子の変位は、潮汐力による理論値の約10倍でした。結果、地球潮汐に伴う地表傾斜の変化を捉えていたことが明らかになったという研究です。

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千葉温

審査委員奨励賞 賞状、研究奨励金

千葉温
(宮城県仙台第三高等学校)

鉛筆キャップの歳差運動における
自転と旋回の平衡

物理学・天文学

 小学生の頃、学校で鉛筆のキャップを回す遊びが人気でした。キャップのような筒状の物体を摩擦の小さい平面上で回転させると歳差運動を示します。自転と自転軸の旋回に伴う接地面での摩擦方向は互いに逆向きです。自転が優位な場合には旋回を加速させ、旋回が優位な場合には自転を加速させる作用を持ち、自転と旋回の速度の間には平衡が存在することが示唆され、これがキャップの回転が長持ちする要因であると考えられるという研究です。

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審査委員奨励賞

審査委員奨励賞 賞状、研究奨励金

今村遥樹、曻慧十
(清風高等学校)

ヨシ抽出液による溶存態ケイ素供給法の最適化と二枚貝養殖への応用

地球・環境科学

 ヨシ抽出液を利用したDSi供給技術により、淡水域における絶滅危惧種の保護から、海水性二枚貝の養殖まで幅広い応用可能性を示した点で大きな意義があります。自然由来の資源を活用して生態系の健全性を維持しつつ、水産資源の持続的生産を支援できる新たな環境技術です。これにより、生態系保全と水産業の発展という二つの社会課題の解決が期待されるという研究です。

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優秀賞

中田響希
優秀賞

中田響希
(筑波大学附属高等学校)


セイタカアワダチソウの生活環と
アレロパシーに関する新たな考察
~cis-DMEとサポニンの協調作用について~

植物科学

 セイタカアワダチソウが他の植物の成長を抑制するアレロパシーにおいて、作用物質としてこれまでに知られているcis-DMEのみではなく、サポニンも重要な役割を果たしていることを発見しました。cis-DMEは不溶性のエステルであり、サポニンはエステルを乳化できる界面活性剤であること、それらが根と葉に偏って存在していることに注目し、アレロパシーを踏まえたセイタカアワダチソウの生活環について新たなモデルを提示したという研究です。

福田琥太郎、鈴木翔太、竹味真俐
優秀賞

福田琥太郎、鈴木翔太、竹味真俐
(千葉県立佐倉高等学校)


ヤブガラシの巻きひげの特性について

植物科学

 ヤブガラシの巻きひげは、通常は支柱にフッキングした後に、コイリングが生じますが、このコイリングを人為的に誘発する手段を発見しました。また、巻きひげの途中に現れる反旋点には、ねじれを解消する役割があるという解釈が、植物学的には一般的でしたが、実験からこの機能はなく、単に巻きを形成する手段としての存在であることが明らかになりました。これは長く定説であった反旋点の解釈を覆すという研究です。

庄子玲未、水島優太、鈴木傑心
優秀賞

庄子玲未、水島優太、鈴木傑心
(宮城県農業高等学校)


深層元肥法の開発
~水稲肥料の削減~

植物科学

 この研究では、肥料価格の高騰と窒素流出による水質汚濁の問題を解決するため、深層元肥という新たな施肥技術を開発しました。田植え直後にあえて無肥料状態をつくることで根を深く伸ばし、少ない肥料でも生育を確保できます。実証実験では肥料を3分の1に削減しながら収量は15%増加し、乳白米も減少しました。さらに地中10cmの冷たい層を利用して株温を下げ、猛暑に強い栽培を実現しました。環境保全と経済性を両立する技術です。

坂井優悟
優秀賞

坂井優悟
(埼玉県立川越高等学校)


液相中における物質移動速度に与える食塩と
ショ糖の影響の違い

化学

 実験で、食塩水中とショ糖水中では、滴下された食紅水溶液が広がる速さが異なることが確認できました。そこで、塩化カリウム水溶液や塩化カルシウム水溶液についても実験し、得られたデータを解析しました。その後、各種水溶液の物性を文献から算出し、解析記録と統合した結果、食紅が広がる速さの違いは溶液の密度差、そして表面張力差によるマランゴニ効果によるものであるという仮説が立てられたという研究です。

万本ゆうか
優秀賞

万本ゆうか
(茗溪学園高等学校)


ウマの腸内細菌はアミノ酸を産生するか

微生物学

 草食であるウマがなぜ筋肉質なのか不思議に感じ、腸内細菌に注目して研究を行いました。実験では、馬糞や単離した腸内細菌を様々な条件で培養し、アミノ酸量の測定を行いました。その結果、細菌は冨栄養下ではなく、貧栄養下でのみアミノ酸の合成量が消費量を上回る場合があり、利用せずに排出すると分かりました。量は少ないですが、腸内の菌体数は多いため、細菌が馬体の構成に利用されている可能性はあるという研究です。

瀬野和磨
優秀賞

瀬野和磨
(広島県立広島叡智学園高等学校)


ゲーム理論を用いた多国間核抑止シミュレーションと
その分析

行動・社会科学

 従来のゲーム理論を用いた二国間核抑止の研究を多国間へと発展させました。Pythonでシミュレーションを行い、結果として核保有国数が増加するにつれて、明確に核戦力の行使回数が増加するという結果を得ることができたという研究です。

佐伯明香里、伊本理乃
優秀賞

佐伯明香里、伊本理乃
(福島県立安積高等学校)


なぜスマホは画面を下にして落ちるのかII

物理学・天文学

 スマホが手から落ちる際に、画面が下になって落ちやすい理由を物理的に解明した研究です。落下実験とモデル化により、スマホを持つ時の角度や高さ、手との間の摩擦の大小などで接地する角度が変わることを明らかにしました。高校生の平均的な立ちスマホの高さと持ち方ではちょうど画面が下になりやすいことが分かり、画面が下になりにくい持ち方として、持つ角度を水平に近く、高く、摩擦を大きくすることを提案したという研究です。

纐纈玲悟
優秀賞

纐纈玲悟
(名古屋経済大学市邨高等学校)


森林遷移と炭素固定量の関係
~適切な時期の切り置き間伐で地球温暖化を緩和できるか~

地球・環境科学

 自らも測定した東大犬山研究林を含む4長期生態系プロットの遷移段階(だんかい)と総胸高断面積の関係を分析することで、初期から中期に単位時間あたりの炭素固定量が増加し、後期では減少して安定することを見出しました。特に、中期から後期に移る直前の大きな増加率を活用するため、5年間の増加率が4%以下になった時点で切り置き間伐を行うことが、人為的に低コストで地球温暖化抑制に資することを明らかにしたという研究です。

山内咲汰、鈴木千尋、川崎真奈
優秀賞

山内咲汰、鈴木千尋、川崎真奈
(愛知県立豊田西高等学校)


アメリカザリガニの幼体駆除について
~産・学・公が連携した環境改善事業
「MORIBITOプロジェクト」~

地球・環境科学

 地元の自動車メーカーや豊田市矢作川研究所と連携し、貞宝町の工場調整池の定期調査を実施し、条件付特定外来生物であるアメリカザリガニが多数生息していることが確認されました。防除には罠を用いた捕獲が一般的ですが、既存の罠は大型個体である成体の捕獲が中心で小型個体である幼体の捕獲は不十分であることから、幼体を特異的に捕獲できる罠の開発に取り組んだという研究です。

濱野慧
優秀賞

濱野慧
(佼成学園高等学校)


岐阜県高山市福地地域から産出する
6軸骨針に関する抽出方法の確立

地球・環境科学

 岐阜県福地地域の1mm以下の化石を対象に研究を行っています。採取した微化石の中から、日本で未報告の海綿動物の一部を発見しましたが、詳細につきとめるには全体の化石が必要でした。そこで、骨針が含まれる岩石中に本体化石が存在すると仮定して、酢酸による微化石の抽出条件の検討や、見落としを防ぐための画像認識を導入し、今後の研究で産出を目指しているという研究です。

檜山誓七
優秀賞

檜山誓七
(広島県立広島高等学校)


無接点入力装置の制作と最適化

機械工学

 磁気ホールセンサを用いた無接点入力装置について探求した研究です。この技術を用いた製品はいくつか存在しますが、個人で作った例はほとんどありません。そこで、設計をオープンソース化することを目標に掲げ、今回の発表では安定動作の可否について検討しました。実際の運用を想定し、複数の磁石の相互影響についてのシミュレーションなども行い、最終的には簡単な基板を設計し、実際に動作を確認したという研究です。

中山大地
優秀賞

中山大地
(三田学園高等学校)


動的ストレッチおよび加圧ウェア着用による
運動パフォーマンスと生理学的指標の相関解析

生物医学・健康科学

 大学生を対象に、動的ストレッチと加圧ウェアの併用が体温・心拍・呼吸に及ぼす影響を、実験的に検証しました。4条件で比較した結果、動的ストレッチは呼吸数を低下させ保温効果を高めることがわかりました。また加圧ウェアと併用することで心拍数の上昇を抑制する傾向が見られました。これにより運動前のウォームアップ効果を高めるだけでなく、高齢者の運動負担の軽減にも役立つ可能性が示唆されたという研究です。

阿久津莉子
優秀賞

阿久津莉子
(奈良女子大学附属中等教育学校)


徐放性マイクロニードルパッチの開発

生物医学・健康科学

 この研究は、猫の腎不全進行を抑制する徐放性経皮貼付剤の開発を目的としました。徐放性実現のためマイクロニードル孔の閉塞抑制に挑みました。SEM像から細胞間物質の応力と歪特性に着目し、純水によって閉塞が遅延する事を実験で確認しました。また、微小孔を開けた表皮に薬剤含侵脱脂綿を貼付する実験で、薬剤の皮下到達を確認しました。これらに基づき薬剤水溶液層とニードル層の二重構造パッチを設計したという研究です。

敢闘賞

敢闘賞

工藤康晴、山下諒、宮崎多聞
(兵庫県立小野高等学校)
分子系統解析と生態ニッチモデリングによるヒメタイコウチの保全

動物科学

敢闘賞

森岡玲圭
(ノートルダム清心学園清心女子高等学校)
迫る!ヒメ様のなぞ ─ヒメギスのグルーミング─

動物科学

敢闘賞

大西寅ノ介、與那嶺真貴、友田紗羅華
(愛媛県立長浜高等学校)
マダコの鏡像自己認知2
~タコは自分が分かるのか~

動物科学

敢闘賞

武内美月、小田翔太郎
(兵庫県立姫路東高等学校)
植物の器官や組織に見られる規則的な配列はいつ決定されるのか

植物科学

敢闘賞

枝川咲菜、金光都芭、小崎蒼南
(兵庫県立宝塚北高等学校)
ホウレンソウの白色顆粒は葉を守るのか
~耐寒性と抗菌性の実験的検証~

植物科学

敢闘賞

増田乃愛、伊藤瑠哉
(玉川学園高等部)
野菜くずの活用によるベジブロスの効率的な成分抽出法の開発

化学

敢闘賞

稲垣遼太郎、平野朱梨、長谷川帆風
(静岡県立磐田南高等学校)
スギナに見られる蛍光成分Ⅴ

生化学

敢闘賞

宮下武大
(大阪桐蔭高等学校)
デジタル水質計測器を用いた新しい尿検査の提案
─腎臓病者と健常者の比較からみえた可能性─

生化学

敢闘賞

寺田優生、岩崎沙菜、鬼塚琴子
(兵庫県立宝塚北高等学校)
逆クラドニ図形を利用した細粒の選別

機械工学

敢闘賞

小出理央、又野真穂、澤田花凜
(大分県立大分舞鶴高等学校)
キササゲ乾燥果実の抽出液を用いた多剤耐性菌に対する新薬の開発に向けた基礎研究

トランスレーショナル医科学

入選

動物科学

飯野竜成
(六甲学院高等学校)
魚類の内臓形態への肥満・痩身の影響と健康異常症例に対する診断手法

小川翔太郎
(呉工業高等専門学校)
迫田あかり
(ノートルダム清心高等学校)
中尾ほのか
(呉工業高等専門学校)
瀬戸内海西部を中心としたスナガニ類の分布調査
~2年間の調査結果~

堀茉里、湯本結輝
(順天高等学校)
咽頭伸長が起こらないのはなぜか?
─プラナリア摂食行動における新たな抑制機構の解析─

森野咲
(山脇学園高等学校)
モデル生物イベリアトゲイモリの生殖器官の研究

川崎友輝、吉田友朗、大内政輝
(福島県立安積高等学校)
魚粉に替わる新たな飼料を開発し郡山市の内水面養殖に高校生が貢献する
〜大豆、昆虫性代替飼料のコイへの給餌実験、電気泳動実験、腸内細菌調査、及びコスト評価〜

植物科学

木場翠
(金沢大学人間社会学域学校教育学類附属高等学校)
光だけではなかった! スギナの成長戦略、鍵は「圧力」にあり

植野菜々子
(ノートルダム清心学園清心女子高等学校)
イネ胚乳の微細構造と遺伝子発現に基づく検討
~なぜサリークイーンは割れやすく、短時間でやわらかくなるのか~

化学

榎本陸守、板垣若菜、寺社悠正
(新潟県立新発田高等学校)
酢酸ナトリウム水和物の結晶生成におけるマグネシウムイオン(添加物)の効果

石田美月、谷川陽香
(愛知県立明和高等学校)
ムペンバ現象と対流

田中葵
(夙川高等学校)
アボガドロ定数を求める

能登温太
(聖光学院高等学校)
液-液界面における反応晶析と粒径特性の評価

木崎諒、河野翔太
(兵庫県立宝塚北高等学校)
カラメル化反応機構およびそれへの金属イオンの影響

宇賀田雅生、黒田透雅
(大阪桐蔭高等学校)
Trautz-Schorigin反応のルミノール発光を用いた食品中のポリフェノールの簡易検出法の開発

加地ひなた、今村優花、谷井花后
(愛媛県立三島高等学校)
幻のお菓子「三不粘」の形成メカニズムの解明

小泉瑠愛
(東京都立小石川中等教育学校)
「漆黒アニリンブラック」の合成と「失敗アニリンブラック」の活用
─環境に配慮した染色法で漆黒に染める─

山口剣汰、恒川晴渡
(愛知県立一宮高等学校)
インジゴカルミンの変色と原因およびpHとの関連について

生化学

鈴木雅人
(早稲田大学高等学院)
沖縄県産サンゴにおける 刺胞毒の調査および医学的応用の可能性に関する研究

細胞・分子生物学

鳥居蒼空、二宮瑠都
(大分県立大分舞鶴高等学校)
廃棄パン酵母の細胞壁を活用したワクチンの性質を兼ね備える成長促進剤の開発に向けて

米田浩大
(名城大学附属高等学校)
ハボタンにおける呈色・色戻りメカニズムの解明にむけて

加藤夏澄、佐藤菜々子、目黒ことみ
(秋田県立秋田高等学校)
有機フッ素化合物(PFAS)のゲノムへの影響

微生物学

秋田理莉恵
(京都先端科学大学附属高等学校)
オニクマムシにおける突起部の陥入運動と体腔圧制御

米川菜々花
(三田国際科学学園高等学校)
光が土壌細菌に与える影響

廣瀬邦侍、武士田洸也
(順天高等学校)
日焼け止めの有害成分ベンゾフェノンを分解する微生物の探索

中島未英
(N高等学校)
PHBH製品のオンサイト分解に向けた条件の最適化と評価

浅田結衣
(神戸大学附属中等教育学校)
ヒト唾液における抗菌特性の解析
─グラム陽性菌に対する抑制効果と内因性微生物叢の検討から─

物理学・天文学

佐々木月士、松永花凛、熊谷泰誠
(岐阜県立恵那高等学校)
エナノエラトステネス
~準天頂衛星「みちびき」の運動から地球の質量を求める~

新美健、小山翔太郎、加藤直樹
(名古屋市立向陽高等学校)
紙飛行機におけるウィングレットの効果について

松本百愛、槌田千陽
(熊本県立宇土高等学校)
光が描く奇跡と軌跡
〜グラスが映し出す美のメカニズムを解明〜

鈴木秀弥、兼子優大、森田聖哉
(静岡県立磐田南高等学校)
太陽活動と日本における落雷発生数の相関関係

田渕智大、藤井ひなた、井川二葉
(愛媛県立三島高等学校)
付箋がカールする原因の解明と最適なめくり方の考察

伊藤天伽
(宮城県仙台第三高等学校)
氷と塩からみえたエウロパの世界
─カオス地形の形成メカニズム解明─

地球・環境科学

細川賀史、赤野文彦、和田百叶
(香川県立観音寺第一高等学校)
日本に生育する海浜植物の海流散布適正の推定

福安駿生、吉澤諒成、塚本大雅
(静岡県立焼津中央高等学校)
静岡県石津浜海岸における釣り人の動向と釣りゴミの解析

髙橋虎嗣、澤田尚樹
(浅野高等学校)
バイオチャーの種類・散布条件の差異が植物の生理活性に与える影響と砂漠化・温暖化対策への応用

吉田萌華、澤田香歩、山口大鳳
(大阪桐蔭高等学校)
難分解性PFOA(ペルフルオロオクタン酸)の光触媒による分解についての研究

藤井陽向
(神奈川大学附属高等学校)
イシクラゲで挑む地球温暖化解決と宇宙開発

組み込みシステム

村崎拓真
(世田谷学園高等学校)
光ピックアップにおけるレーザーダイオード再実装及び光軸再調整技術について

齋藤咲良
(京都市立西京高等学校)
LPWAを用いた災害時に使用できる安否確認システムの最適化

システムソフトウェア

松原日記
(広島県立広島叡智学園高等学校)
町内放送の音声重複を解消するための最適化アルゴリズム

ロボット工学・知能機械

吉ノ薗陽向
(群馬県立高崎高等学校)
Dr.みまもりくん
~異常検知モデルを用いた自然会話からの認知症早期発見~

髙橋彰仁、楠山大貴
(早稲田大学高等学院)
回答のパーソナライズを目的とする新たなLLMの推論様式の確立とヒアリング・記憶運用・Web検索を統合的に行うフレームワークの構築

北浦尚
(昭和女子大学附属昭和高等学校)
表情判断AIの公平性

機械工学

太田悠翔
(石川県立金沢泉丘高等学校)
翼型と主翼形状に関する空力特性の研究(第2報)
─自作風洞装置の改良とフラップ効果の可視化─

材料科学

天野恵太朗
(東京都立多摩科学技術高等学校)
貝類の真珠層構造を活用した複合材料の検証

小島颯人
(東京都立大泉高等学校)
投下式ドローン配送における ポリエチレン製ミウラ折り緩衝材の有用性

實近はるの
(米子工業高等専門学校)
サンスクリーン剤の安全性を高めるための添加物に関する検討

大塚彩寧、太田詩乃
(文京学院大学女子高等学校)
「美」と「強」の両立は可能か?
─廃棄貝殻ネイルが解き明かす強度と発色のトレードオフ法則とその克服─

安田桜太朗、森田結翔、杉山沙那
(樹徳高等学校)
キャベツパウダー由来アルギニンによるカイコの生糸増産機構
─不完全な尿素回路の関与─

鐘築昇太郎、遠藤愛、仲西涼
(米子工業高等専門学校)
人類の火星探査・移住の発展を目指した 低コスト火星建材の作製プロセスの確立

エネルギー:持続可能な材料・設計

稲葉 爽
(玉川学園高等部)
オフグリッド海洋機関の開発に向けた研究
~波・風・太陽を統合した空圧駆動自律巻上げ装置の開発と検証~

平尾瑞姫、川田愛
(米子工業高等専門学校)
ヨウ素を使用した二次電池の開発

内田侑志
(早稲田大学本庄高等学院)
3Dプリンタを用いた螺旋水車の性能向上に関する実験的研究
~羽根の曲率半径の影響評価〜

環境工学

草野結衣、西田愛佳、今井椛音
(長崎県立諫早農業高等学校)
放置竹林対策に向けた取り組み
~竹粉を利用したヒラタケ菌床栽培の効果~

望月咲良、小林航輔、竹本佑友
(静岡理工科大学静岡北高等学校)
界面活性剤を用いたマイクロプラスチックの簡易定量法

橘葵衣
(金沢大学附属高等学校)
珪藻土による環境水腐植物質吸着及び細孔拡散メカニズムの解析
~能登半島地震を契機とした災害対応技術への基礎研究~

生物医学・健康科学

松永光世
(京都聖母学院高等学校)
バトントワリング動作の(リ)ハビリテーション可能性
─生活機能に着目して─

数学

片岡亮太、古澤泉
(徳島県立脇町高等学校)
一般化された極(A, B)および極線Ax+By=1のつながり

平澤駿汰、三代川彪
(千葉県立佐倉高等学校)
傍心多角形列の極限,数列の平均化と関数への拡張

横井杏樹
(大阪教育大学附属高等学校池田校舎)
多重ゼータ関数の美しき関数等式について

呉山憲信
(京都府立嵯峨野高等学校)
n進法におけるx!の末尾の0の数についての考察

畑颯馬、橋本惠人
(津山工業高等専門学校)
法mのウエイト付きパスカル三角形上の1次元確率セル・オートマトンの研究

佳作
動物科学

栁田真緒
(昭和女子大学附属昭和高等学校)
ハシブトガラスの状況に対する飛翔開始距離の比較

大久保愛梨、田中紗和子
(山脇学園高等学校)
身近な植物から得られる天然化合物の成長促進効果

化学

村木宣斗
(愛知県立明和高等学校)
鉛電極を用いた水溶液中の炭酸成分の電解還元によるギ酸生成条件の検討

本谷樹、金森洸弥、上村樫蒼
(愛知県立明和高等学校)
コロナ放電による二酸化炭素の分解を目指して

橋本知、尾崎美結、中辻愛梨
(兵庫県立宝塚北高等学校)
牛脂チョコレートにおけるファットブルームの抑制

森山小太郎
(高輪高等学校)
銀塩熔融法による人工方鉛鉱と天然方鉛鉱の検波感度の比較実験

大北麻央、岩城紅葉、奥浦未羽
(愛媛県立松山南高等学校)
米のとぎ汁と肥料効果の検証

朝倉櫻介、上野徳崇、石井岳光
(東京工業高等専門学校)
イオン液体を用いた二酸化炭素還元

細胞・分子生物学

篠田芳斗
(名古屋経済大学市邨高等学校)
CoQ欠損分裂酵母における寿命延長因子の解析

微生物学

保坂惺蘭 、新宮陸
(順天高等学校)
理想のぬか漬け
─酪酸菌を多く含むぬか漬けの開発─

物理学・天文学

常川敦央
(高知県立高知国際高等学校)
サッカーボールの衝突における運動エネルギー損失の過程と形態

今野花香、田口紗凪
(宮城県仙台二華高等学校)
福島第一原発事故から14年後のCs-137分布と作物への影響

地球・環境科学

仲埜実由菜、廣田瑛南、廣田珂南
(池田学園池田高等学校)
江戸幕府の天文観測「霊憲候簿」で江戸時代の気温の復元を試みる
〜「石川日記」や「弘前藩庁江戸日記」との比較〜

機械工学

菅原直太朗、髙橋応、佐藤飛翔
(宮城県仙台第三高等学校)
靴紐の動摩擦力の測定装置の開発と測定

エネルギー:持続可能な材料・設計

髙野悠惺、下村隼舞、近藤ななみ
(兵庫県立宝塚北高等学校)
天然多糖類を用いた固体二次電池の開発

環境工学

佐々木真瑞
(早稲田大学本庄高等学校)
消波ブロックの消波効果を損なうことなく、人がその空隙に侵入しないための対策

新村巴菜、関根英莉奈
(お茶の水女子大学附属高等学校)
高層ビルにおける風穴の有用性の検証

数学

畠山昊大
(栃木県立宇都宮東高等学校)
n次コラッツ数を利用したコラッツ予想の研究

桑山蒼依
(大阪府立岸和田高等学校)
累乗と階乗の関係性

浅井優作
(兵庫県立宝塚北高等学校)
Liouville型超越数の最良近似分数列の特定: 2つの近似理論の融合を目指して

※生徒や学生の名前は、JSEC2025の応募時に入力された順番で掲載しています。

過去の表彰研究作品

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